2018/02/21

安全保障政策を数量的にみると

 かつて財務省に勤務し、安全保障を米国で学んだ高橋洋一先生は、安全保障を経済とともに考えられる立派な学者です。
 彼が安全保障のマスターピースとも呼ぶ『平和を三角測量する』から、過去200年の分析によって次の5条件がこのような平和貢献度になっていることを紹介しています。

きちんとした同盟関係を結ぶことで40%:現実主義
相対的な軍事力が一定割合増すことで36%:現実主義
民主主義の程度が一定割合増すことで33%:理想主義
経済的依存関係が一定割合増加することで43%:理想主義
国際的組織加入が一定割合増加することで24%:理想主義

それぞれ戦争のリスクを減らすことができます。
 さて、これに加えて、民主主義でない国相手の場合は、現実主義の要素の重要性がさらに増すことも指摘しています。
どうでしょう、200年のデータ分析にから見えてきた結果ですが。
 ちなみに、このことを授業で話したら、「なんで教科書でこういうことを教えないんだろう?」って言われました。そうだよ、データに基づいた安全保障の話を、みんなちゃんとしようよ。
 これから見えてくることは、どうみても単独で国を守る時代じゃないってことではないでしょうか。
 憲法改正に反対する人たちは、どうして日本だけが単独で国を守れるのか説明して欲しい。
 アメリカが居るじゃないって? 日米同盟はentrapment alliance (自立できないように罠にかける同盟)だから、、日本はもっと自立しないと、中国台頭の時代には生き残っていけないでしょうよ。
 どうぜなら、まず同じ普通の国同士になってからの方が、子供たちの精神にもはるかにプラス効果があるでしょう。
だから、憲法9条ははっきり自衛権(集団的・個別的両方)ができるように明記しましょう。これが国家を守る最低線です。

投稿者 T.S