2025/03/02

日本の外交の危うさ その2

  先日、元外務事務次官の話しを聞く機会がありましたので、その感想を述べたいと思います。

 彼はまずアメリカ大統領選挙について述べ、上院下院の違いについても語りました。しかし私は少し違和感を覚えました。前回の大統領選挙が、前代未聞の不正選挙だった事には全然触れなかったからです。アメリカで生活した事があり、元外交官で、人脈も豊富なこの人が不正選挙を見抜けないはずはないと思ったのです。

 また、講演の最後に質問に答える形で、ディープステイトの存在や、日本の核保有について語っておりましたが、私は「この人は、この件について言ってはならない事だと意識して講演をしているな」と思いました。

 彼は「アメリカは民主主義の国だから、政府を影で操る事など出来ない。」と述べておりましたが、それではトランプ暗殺未遂事件の前に、トランプ関連の株が大量に空売りされていた事をどう説明するのでしょうか。トランプが暗殺される事を知っていたから大富豪達は大量の空売りをしかけたのではないでしょうか。現在トランプ大統領は、この闇の勢力と戦っているのだと私は思います。

 また「日本は核武装すべきではない。」と強調しておりましたが、では何故世界の国々は、出来れば核武装したいと思っているのか説明して頂きたいと思いました。

 かつて外交評論家だった故加瀬英明先生はアメリカに行き、原爆投下に関わった人達を訪ねて、次のような質問をしました。


写真:webサイト 国家ビジョン研究会より

「もし日本が原爆を保有していて、アメリカに投下する事が出来たとしたら、広島に原爆を投下しましたか?」すると、

「分かりきった質問をするな」と言われましたが、加瀬先生はなおも食い下がり、

「はっきりと答えて下さい」と迫ると、

「投下するわけないだろう」という返事が帰ってきたと語っておりました。この、中学生でも分かる論理を、元外務事務次官が分からない筈がありません。きっと私達の知り得ない圧力があるのでしょう。

 最後に西郷隆盛翁が語った言葉を、山形庄内藩の人達がまとめた南州翁遺訓から。


「正道を踏み国を以て斃
(たお)るるの精神無くば、外国交際は全(まった)かる可からず。彼(か)の強大に萎縮し、円滑を主として、曲げて彼の意に従順する時は、軽侮(けいぶ)を招き、好親(こうしん)(かえっ)て破れ、終に彼の制を受けるに至らん」(正しい道をふみ、国を賭して倒れてもやるという精神がないと外国との交際はこれを全うすることはできない。外国の強大なことに恐れ、ちぢこまり、ただ円滑にことを納めることを主眼にして自国の真意を曲げてまで外国のいうままに従うことは、あなどりを受け、親しい交わりがかえって破れ、しまいには外国に制圧されるに至るであろう。訳:西郷隆盛公奉賛会)

現在の日米関係を語っているようです。 

菅田拝

2025/02/09

日本外交の危うさ

 日本外交の危うさ


 日本はよく外交下手と言われております。

 国際会議で議長が苦労するのは

「如何にインド人を黙らせ、日本人に発言させるかだ」

と言われるように、日本人は外交の場であまり自己主張をしません。しかしこの傾向は、明治維新後暫く経ってからの事だと思います。

 聖徳太子は、隋と高句麗との関係を調べた上で、隋に小野妹子を派遣して対等外交を展開しました。隋の皇帝(煬帝)は、

「日出ずるところの天子、日没するところの天子に書を致す恙きや」

と書かれた日本からの国書を読み激怒しますが、(天子はシナの皇帝ただ一人という考えによる)裴世清を皇帝の勅使として日本に派遣します。これは

「日本は無礼だが、高句麗と結ばれてはマズイ」

との意思表示だと思います。もし隋と高句麗が敵対関係ではなく、友好関係にあれば、聖徳太子も別の戦略を考えたと思います。



 また鎌倉時代に、世界一の大帝国元の使者が日本に来て、元への服属を求めます。その国書の最後に、

「降参か戦争か、どちらか選択するが良い」

と書かれていました。朝廷は、菅原道真の子孫の菅原長成に、名文の返書を書かせ、北条時宗に示されました。しかし彼は、

「無礼な者に御返事を与えられるのは勿体無い事です、武力で脅す者には、武力で答えましょう」

と申し上げて、返書は取り止めになります。元の使者には、もしまた使者が来たら斬ると伝えました。

 文永11年、元は大軍で対馬と壱岐を襲い、九州に上陸します。武士達が奮戦敢闘した為に、元軍は陸地に橋頭堡(陣地)を造る事が出来ませんでした。元軍は仕方なく船に戻り、大風雨で元軍は壊滅したのです。

 文永の役後、元から(健治元年)また使者がきましたが、時宗は無礼を責めてこれを斬り、国防に努めます。何故時宗は使者を斬ったのか、それは国論を一つにする為です。師匠の禅僧(無学祖元)から「煩悩するなかれ」(クヨクヨするな)という教えを受け、それを忠実に守ったのです。

 文永、弘安の二度の元軍の来襲の時、朝廷では亀山上皇が

「御身を以って国難に代わりたい」

と伊勢の大神宮に祈願され、武士達は元の船に夜襲をかけたり、徹底的に戦ったのです。この挙国一致の体制が、神国日本を元の侵略から守ったのです。  

     

 翻って現在の外交はどうでしょうか。アメリカからは、アメリカでは使用禁止の除草剤(ラウンドアップ)を買わされたり、外交圧力で残留農薬濃度の基準を6倍に緩めさせられて、アメリカ産の高濃度汚染小麦を買わされたり。また中国や韓国から総理大臣の靖国神社参拝は駄目と言われれば参拝を思い止まる。これで日本は独立国と言えるでしょうか? 政治家や官僚には、もっと誇りある日本の歴史を学んで貰いたいと思います。 

 次回は私が先日参加した元外務事務次官のトンチンカンな講演を聞いての感想を書きたいと思います。菅田拝

2025/01/10

年頭提言 大転換の年

 新年明けましておめでとうございます。

 私は今年は世界が大きく変化するのではないかと思っております。まずアメリカの大統領に、トランプ氏が返り咲いた事が大きいと思います。前回バイデン氏が大統領になったのは、前代未聞の不正選挙で、GAFAM(Google、Apple、Facebook(現Meta Platforms, Inc.)、Amazon、Microsoft、5社の頭文字をとった呼び名)と言われる巨大なI Tグローバル企業は、皆バイデン支持でした。選挙時に情報の検閲が有った事も明らかになっております。しかし今回トランプ氏が当選すると、手のひらを返すようにトランプ詣でをしているようです。特にかつてリベラルの代表格だったザッカーバーグFacebookを2004年に設立した創業者であり、現在Metaの会長兼CEO)はトランプ氏の暗殺未遂事件を見て感動し、自社のプラットフォームを右傾化してトランプ政権に取り入る姿勢を強めたようです。

合衆国次期大統領ドナルド・トランプ氏


 また民主党議員の中には、余りにも腐敗していて戦争をやりたがる民主党に嫌気が差して、共和党に鞍替えした人もおります。ロバート・ケネディ・Jrは、民主党から大統領選挙に出馬するつもりでしたが、無所属への転向を余儀なくされ、バイデン大統領との討論会にさえ出る事が出来ずその後大統領選から撤退しトランプ氏の支持を表明しました。これが民主主義大国アメリカの実態です。

 トランプ氏支持のアメリカ国民は、大手マスコミを信用していないようです。それはワシントンポストの大赤字となって表面化しました。

 ヨーロッパでは極右政党(大手マスコミの呼び方。私はまともな政党と思っています)の躍進が顕著になってきました。それは移民による治安の悪化が限界を越えたからです。

 このように世界は滅茶苦茶な状態になっています。世界の人々は何かが狂っていると感じております。

 何故これ程までにグローバリズムが叫ばれるのでしょうか。それは、世界経済フォーラム(ダボス会議)が目指す、世界統一政府を造るためです。全世界の人々をコントロールするには、国境や宗教それから家族などの共同体は邪魔なのです。かつて世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ会長は、「将来、私有財産を無くす。」と言っておりました。それからシュワヴ会長は「各国の政府は我々の方針に従うべきだ。」とも発言しております。

世界経済フォーラム 創設者・理事会会長 クラウス・シュワブ

 以前プーチン大統領はダボス会議に参加して、「世界統一政府に反対する。我々は歴史や文化を大切にする。」と述べました。だからトランプ氏や故安倍晋三元総理と仲が良かったのです。

 次回、この件に関してもう少し深掘りしたいと思います。

菅田拝