2023/09/28

民主主義を疑え!  その1

 菅田彰人代表提言 第11 

                                                                                                   令和5928

 

 民主主義は、プラトン、アリストテレスの昔からずっとマイナスイメージでした。賢者にとっては、政治は哲人が行うべきものと思われていたのでしょう。

これがプラスイメージに転じたのは、ウィルソン米大統領が、第一次世界大戦の時における対独宣戦布告文に書いた「この世界をしてデモクラシーが住み良い所にするために。」と言う宣言からでした。

民約論を書いたルソーは、「君主と人民に利害対立のない国家、つまり『君民共治』が理想だがそんな国は存在しないから、自分は次善の策として民主主義を選ぶ。」と書いています。それを後の世のユダヤ人長老が読んで「私がもしルソーの時代に生きていたら『ルソーさんよ、民約論を書くのはやめて、理想の国日本があるからそこに行ってごらん。』と言ったであろう。」と書いています。

前回の提言で、君民一体の国柄について書きましたが、現在の日本人で、「日本が理想的な国である」と思っている人がどれだけいるでしょうか。戦前の日本人は、一部の左翼を除き、ほぼ全員が日本人としての誇りを持っていました。しかし戦後アメリカの洗脳政策によって「日本は悪い戦争をした。日本の軍人は悪さばかりしていた。」と本気で思うようになりました。WGIP(ウォー・ギルド・インフォメーション・プログラム)がいまだに効いているのです。

 WGIPには「日本の戦争遂行について弁護してはならない。」とか「日本国憲法を起草したのはアメリカ軍である事を言ってはならない。」など30項目あります。このWGIPは30年位前に文芸評論家の江藤淳先生が、アメリカの公文書から発見して「閉ざされた言語空間」という本を出版しましたが、NHKも民間放送局も、この本の存在を報じた事は無いと思います。

 民主主義では言論の自由は保障されている筈なのに、この体たらくはどう言う事でしょうか。

次回も民主主義について書きます。菅田拝


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2023/09/06

君民一体の国柄

 菅田彰人代表提言 第10

 

                                                                                   令和596


  

 昭和天皇が御一身を犠牲にしても国民を守ろうとした事を前回述べました。

 日本は町中焼け野原、食料不足で餓死者が数百万とも一千万とも心配されていた時、国民は天皇陛下を御守りする為にマッカーサーに手紙を書きました。その内容は、「私の命は差し上げますからどうか天皇陛下には手を付けないで頂きたい」という内容がほとんどでした。「もし天皇制あるいは天皇御自身へ危害が加えられたら、国民は決起します。その鎮圧は大和民族八千万の全滅を見た時に初めて成功するでありましょう。」という警告をした人もいました。また手紙を自分の血で書いた人もいたのです。マッカーサーは手紙を翻訳させて全て読みました。

 この当時ソ連やオーストラリアは天皇制廃止を叫んでおり、またアメリカの世論も77%の国民が、処刑を含む何らかの形で天皇を処罰するよう要求していたのです。ですから昭和天皇がいくら立派な御方でも、もしも大半の日本国民が皇室は要らないと言えば、マッカーサーも皇室廃絶に舵を切ったと思います。

 敗戦直後の日本はまさに廃墟でした。しかしアメリカの爆撃によっても、天皇と国民の紐帯は微動だにしなかったのです。天皇と国民の関係は、外国のような統治者と統治される者の関係とは異なります。それはまるで親子の関係です。ですから天皇の喜びは国民の喜びであり、天皇の悲しみは国民の悲しみなのです。これが「君民一体の国柄」と言うことです。以上


 前回、昭和天皇を処刑して現上皇陛下を皇位につけると述べましたが、本当は上皇陛下ではなく昭和天皇の弟宮の秩父宮殿下の間違いでした、お詫びして訂正いたします。


菅田拝